─スプレー化粧水は肌に悪い？
化粧水のローションスプレーはアトマイザーともいわれ、ミスト状の化粧水を顔に吹きかける人もいます。乾燥した肌の保湿効果やメイクアップが落ち着くと主張され使う人がいます。しかしあなたの肌への効果は残念ながら良くないどころか、逆にメイクも早く落ちて、肌の乾燥をさらに悪化させることもあるのです。

冷たいスプレー化粧水で顔にミスト状のスプレーをすると気持ち良くリフレッシュできる気持ちはわかります。しかし肌を乾燥予防するスプレー化粧水が、逆にあなたの肌のうるおいを奪っている可能性が高いのです。冷暖房のエアコンが効いた室内で、肌の乾燥対策にスプレー化粧水を使ってもなぜ乾燥するのでしょう？

01. Spray Type / スプレータイプ
もしあなたがスプレータイプの化粧水をいくら使っても肌の乾燥がおさまらないとき、化粧水ボトルをチェックしてみましょう。それがエアゾール缶入りのスプレー化粧水のケースでは、肌の保湿効果はほとんど期待できないでしょう。まずこのタイプのスプレー缶は噴出し口がとても小さいのが見てわかるはずです。

小さい噴出し口は水を霧状に細かくスプレーできますが、そのかわり保湿成分など粒子の大きい成分をスプレーで外へ出すことができません。肌にスプレーする化粧水の中には、うるおいをキープさせる保湿成分はほとんど入っていないでしょう。なぜなら保湿効果の高い成分が入った化粧水にはとろみがあるはずなのです。

02. Dry Skin / ドライスキン
テクスチャーにとろみがある保湿効果のある液体を、スプレーで霧状にスプレーできないことを考えるとわかりやすいと思います。霧状のミストにスプレーする化粧水や、エアゾール缶タイプの化粧水の中身は残念ながらほぼ水と同様です。このような化粧水を霧状のスプレーで肌に吹きかけるとどうなるのでしょう？

まず水分を保持する機能が低下した乾燥肌に、成分がほぼ水のスプレー化粧水をつけて時間をおけば、肌表面の水分はどんどん蒸発していきます。そして水分が蒸発する際に気化熱がおき、肌の水分まで一緒に持ち出してしまいます。肌に悪い理由は化粧水が乾くと、肌に元々あった水分まで一緒に消えてしまうのです。

03. Skin Trouble / スキントラブル
スプレー化粧水を吹きかけた直後は、肌の表面が濡れて見えるので一時的にうるおったように感じます。しかし肌についた瞬間から水分の蒸発は始まっています。肌表面の水分が蒸発するとき、気化熱のメカニズムで肌の内側の水分まで持ち出されてしまいます。化粧水のあとにはクリームなどのフタが必要なのです。

あなたが自宅のスキンケアでは化粧水のあと、美容液やクリームで保湿して肌の水分が蒸発しないようにフタができます。しかし外出先で肌にスプレーで吹きかけた化粧水は、ほとんどそのままのケースです。その結果、うるおいをもたらすスプレー化粧水が、肌の乾燥をさらに招く原因になってしまうのです。

04. Moisturizing / モイスチャライジング
霧状に吹きかけるスプレー化粧水は肌の乾燥に良いイメージがありますが、必ずしも肌の保湿ができるわけではないので注意が必要です。エアゾール缶タイプの化粧水より、プラスチックボトルに入ったミストタイプの化粧水であれば、缶タイプよりも噴出し口が大きいため保湿成分が入った効果が期待できるでしょう。

あなたが霧状に吹きかけるエアゾール缶タイプのスプレー化粧水を使ったら、必ずしっとりしたモイスチャライザーかクリームで肌の保湿ケアが必要です。どうしても外出先でミスト化粧水やスプレー化粧水を使いたいなら、噴出し口が大きいプラスチックボトルのスプレー化粧水が保湿効果の期待ができるでしょう。