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水死のスラヴ神話ルサルカメイク|ロシア神話 チェコ オペラ 人魚姫 月に寄せる歌 スラヴ地域 青い口紅 ブルーリップ アイメイク リップ ベースメイク 舞台メイク方法 化粧 やり方 VOGCCI ヴォグッチ

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—水死のスラヴ神話ルサルカメイク
ルサルカメイクは、古代ヨーロッパのスラヴ神話、水の精霊ルサルカにインスパイアされたメイク。ルサルカとは水の事故や自殺で、若くして溺死した花嫁、水死した少女の幽霊。別称ルサールカ、ヴィーラは薄暗い森の湖、川や沼、水辺に住み、月夜に歌で人を魅了し、水底へ誘い水没させると古代スラヴ地域で伝承されました。

01. Makeup
このメイクの目的は、ロシア民話とポーランドの歴史に伝わる、古代スラヴ人の伝統、水の精ルサルカを、あなたの現代のモードメイクへ再解釈。人魚姫や妖精のようにアート、おとぎ話に影響も与えたスラヴ神話。アイメイクは荒れ狂う月夜の魅惑、ルナティックイエロー。リップは溺れ沈む水死の幻惑、ウォーターアジュール。

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02. Slav
まず霧のように謎めく古代スラヴとは?かつてスラヴ系民族は、現ルーマニアのトランシルヴァニア、カルパティア山脈の原住地から、ロシア中心に隣国の東欧ウクライナ、ブルガリア、スロバキア、チェコへ移動し、危険な深い森林の地域を切り開き入植。スラヴ人の発祥地はどこも暗い森に覆われ、河と湖に遮られた地でした。

03. Slavic Mythology
スラヴ民族は自然の猛威に恐怖します。河川の氾濫、洪水、暴風雨、不安に満ちた夜の森と湖。やがて古代スラヴにダークな異教、スラヴ神話が形成されたのです。その後12世紀、キリスト教の支配と偶像破壊で、スラヴ宗教は抹消。しかし民間信仰の断片、ルサルカ、吸血鬼伝承ウプイリ、死神チェルノボグ等は語り継れました。

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04. Paganism
スラヴ歴史に数あるルサルカの民間伝承で、歴史的に最も傑作とされている古典が、19世紀チェコのオペラ作曲家、ドヴォルザークによる歌劇、月に寄せる歌のあらすじ。現代でも世界中で評価され上演されています。その始まりは、いつも森へ狩りに来て、湖で水浴びをする人間の王子に、想いを寄せた水の精霊ルサルカの物語。

05. Forest
月が闇を強く照らす夜、森に響く湖のせせらぎ。それは水の精霊ルサルカの揺れる鼓動でした。森の湖へ来る王子を愛し続けた彼女は、その想いを忘れられず、人と精霊との違いに葛藤し苦しみます。そして森奥に潜む魔女バーバヤーガと会い、王子と結ばれる同じ人間になりたいと願いますが、強い願望は代償も高くつきました。

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06. Witch
魔女はルサルカへ、人間になれる代償と引き換えに、美しい声と不死の力を失うと忠告します。さらにもし王子が心変わりして裏切れば、王子は死に、ルサルカは永遠に堕落した邪悪な霊となって、お互い破滅する運命になると警告して、魔女が媚薬を渡すと、ルサルカは王子に恋するあまり、条件を受け入れ媚薬を飲んだのです。

07. Magic
それから眩暈に襲われ始め、気を失ったルサルカ。その後目覚めると、豪華な王室のベッドで眠っていた事に気づきました。側で見守っていたのは愛しい王子の姿。王子は森で倒れていた彼女を見つけ、城へ連れ帰り保護していたのです。一方、森の湖に潜む、水の悪魔ヴォジャノーイはこう言いました:2人の運命は幸福か死か?

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08. Blue Blood
このメイクはスラヴ神話の水の霊、儚くも若くして水死した少女ルサルカ。水中の死も連想させる、蒼白に透き通った透明感ある肌。瞳はイエロートーンの陰翳と淡いパール、これは夜に月光を好んで浴び、瞳を光らすルサルカの伝承を体現。唇は生命力を示す赤い血色とは真逆の色、青いブルーリップで深い湖に住む死霊を暗示。

09. Lunatic
ルサルカのキーワードはルナティック。月は古代から欧州では魔術や死、神秘と恐怖を秘めた夜の帝王、闇の支配者と捉えられました。ラテン語から発祥の英語、ルナティックとは本来、月の影響に狂わされた精神、月の作用で引き起こる狂気を意味。ゴッホが絵画で描いた月の色、イエローも月夜に現れるルサルカに相応しい色。

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10. Depaysement
次にデペイズマンとは美術用語の1つ。あるモノを異なった環境に置き、日常と非日常のアイデアを組み合わせ、新たな表現を生みだす技法。ルサルカのメイク全体は、ナチュラルメイクに見えますが、唇のみ非日常の別世界へ誘う、幻想的な青いリップカラーにすることで、本来の姿は人ではなく、水死の死霊を投影しています。

11. Base Makeup
あなたの肌は、ルサルカの儚い水中の死を秘めた、淡く透き通ったツヤ感、薄づきの透明なホワイトベースの肌。メイク下地は白い透明感が出る、グリーンかブルーのコントロールカラーでカバー後、水々しい光沢のリキッドファンデーションを伸ばします。最後はメイクスポンジで、肌の余分な油分とムラづきを解消しましょう。

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12. Eyes
あなたのアイメイクは、湖とルサルカを照らす夜の支配者、月を象徴した朧げな淡い黄色。まぶたのアイホールは、透明感あるパールタイプのイエローアイシャドウを伸ばし、そしてアイラインはダークブラウンのシャドウを目のキワから重ね塗りし、イエロートーンのグラデーションへぼかし、透き通った光沢と陰翳のある瞳へ。

13. Eyelash
あなたのまつ毛は、ルサルカが物語で愛する王子を見つめ、大きく見開いたフェミニンな眼差し。それは縦幅に長いエレガントなロングまつ毛。下まつ毛はタレ目風の形で、潤んだような瞳へ。アイカラーが淡い色の為、目力を強調する黒のロングマスカラで、縦へ広げ黒く長いまつ毛へ仕上げます。つけまつ毛の併用もオススメ。

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14. Lips
あなたのリップメイクは、幻想的な青色のリップで、スラヴ神話のルサルカが潜む湖と、深い水底の青を体現。モードな青い口紅は最もファンタジーでアート。顔のメイクパーツで目立つ分、メイクの失敗を防ぐ為、塗る方法とメイクテクニックは、リップケアから適切な段階を踏むことで、青リップの完成度は大きく変化します。

15. Dark Blue
最初に唇の古い角質をスクラブで取り除き、リップトリートメントかリップクリームで、唇の表面を滑らかに整えます。次に口紅を塗る際、唇の形からハミ出るミスや滲みを防ぐ為、仮の線として肌色のリップライナーで、唇へ輪郭ラインを描き、塗る範囲を定義。青のリップスティックを、定義した唇の輪郭から塗り仕上げます。

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16. Balance
ダークトーンの青い唇は重厚な為、リップ以外のメイクは引き算しモードな抜け感へ。リップを主役に眉はパウダーで色味を抑え、チークやアイメイクはミニマルにすると洗練します。またメイク前にスキンケアのモイスチャライザーで、事前に保湿して肌のコンディションも整ると、メイクポイントの肌の透明感も増すでしょう。

17. Summary
最後にこのメイクを要約すると、若くして水死したスラヴ神話の少女ルサルカ。そして人間と水の精霊の境目にいる幻想的な美しさ。水中の溺死を秘めた淡く透き通った肌、月光の陰翳のアイカラー、顔全体は淡い透明感。しかし唇は大胆でアートなブルーリップにすることで、青く深い水底へ沈むメタファー、水死の伝承を体現。

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18. Silence
物語は城へ移り変わります。ルサルカの神秘的な美に惹かれた王子は、花嫁として彼女を城へ迎え入れ、結婚式の準備も進めます。ある夜、城の庭園で祝宴が開かれ、貴族達が集まりました。豪華なドレス姿の外国の王女が、ルサルカの隣にいた王子に近づき、ダンスに誘い連れ出すと、言葉が話せないルサルカは孤立したのです。

19. Evil
王女は「無口な冷たい少女より私が相応しい」と王子に甘く囁くと、もはや彼の瞳には王女だけしか映らなくなりました。その突如、不吉に轟いた池から、水の悪魔ヴォジャノーイが出没し、ルサルカを水中へ引きずり込み消えたのです。王子が助けを求めても、恐怖で逃げる貴族達。彼女は森の湖に戻され、再び魔女が現れます。

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20. Kiss of Death
魔女は裏切った王子を殺せば、生贄の血でルサルカだけは助かると剣を渡すと、同じくルサルカを探し湖へ駆けつけた王子。ルサルカは彼だけは殺せないと剣を捨てた瞬間、2人は荒れ始めた湖へ飲み込まれます。深く沈む水中、死を悟った王子は、せめて最後に抱擁と口づけを求めると、ルサルカは王子を抱きしめ口づけました。

21. Darkness
最後のキスと共に、溺死した王子。ルサルカはたとえ儚いひと時でも、限りある時を2人過ごせた思い出、人の温もりと愛を体験させてくれた王子に感謝し、魂を天へ捧げ賞賛します。ルサルカは最後、精霊でも人の姿でさえもなくなり、水死の霊となって水底の闇へ沈み消えていったのでした。水中から揺れる月を見つめながら。